とほほのブラウザ対決

トップ > アラカルト > とほほのブラウザ対決

ブラウザ対決

数人の人からの要望をいただき、Internet Explorer 4.0(IE4.0)と Netscape Communicator 4.0(N4.0)の機能比較を行ってみました。

価格

引き分け。現在は双方とも無料。とうとうN4.0も無償配布を始めたそうです。フリーソフトは好きなのですが、企業がフリーソフトをだすべきかどうかは、ソフトウェア開発者としてはちょっと疑問が残ります。

入手のしやすさ

IE4.0の勝ち?両者ともWebダウンロードできるし雑誌の付録のCD-ROMにも収録されていますが、やはり、パソコンへのバンドル率でいうとIEの方が多いでしょうね。この件については現在独占禁止法の絡みでもめているようです。(1998.5.24)

プラットフォーム

N4.0の勝ち。IE4.0はWindowsとMacintosh、N4.0はこれに加えて主要メーカーのUNIXで動作可能です。(IE4.0も、HP-UXとSoralisで動作するとのご指摘を頂きました。ごめんなさい。1999.4.4)

インストール

N4.0の勝ち。N4.0の勝ちというより、IE4.0の一人負けと言った方がいいかもしれませんね。とにかく正常にインストール(それ以上にアンインストール)できないことが多い。バンドルになると少しはよくなるかな。

古いバージョンとの共存

N4.0の勝ち。N2.0/3.0/4.0はすべての共存(同じマシンにインストール)が可能だが、IE30とIE4.0は共存が不可能。作成したページがIE30でもIE4.0でもちゃんと表示できるか確認するのは困難。

シェア状況

引き分け。ずいぶんとIE4.0が追いついてきました。私のホームページへの今年のアクセスは、IEが47.1%、Nが52.8%でした。

HTMLサポート状況

IE4.0の勝ち。IEはHTML4.0にほとんど対応していますが、N4.0はまだ。

ダイナミックHTML

IE4.0の圧勝。ダイナミックHTMLとは、スタイルシート、JavaScriptなどの総称です。これはIE4.0の圧勝。IE4.0では<b>で囲んだテキストなどすべてのものがダイナミック操作の対象となりますが、N4.0では<layer>タグで囲んだものしか対象になりません。

アクティブデスクトップ機能

IE4.0の負け。理由は何だろうがあんなもの使いたくない。あんなものがプリインストールされて標準画面になってしまうことを考えるとゾッとする。

多国語対応

IE4.0の勝ち。IE4.0はひとつのページ内で複数のフォントや言語を使用可能ですが、N4.0はここらへんがどうも弱いようです。多国語どころか、日本語版は多フォントにも制限がある。

IE4.0にしか無い機能

IE4.0にしか無い機能としては、VBScript、ActiveX、フィルタなどがあります。

N4.0にしか無い機能

N4.0にしか無い機能としては、<spacer>と<multicol>タグ・・・ぐらいかなぁ。

Java対応

引き分け私自身がJavaをほとんど使っていないので、どちらがよいか解らない。とりあえず引き分け。N4.0はJavaの起動にやたらと時間がかかってしまう問題があるそうです。(1998.4.26)(Java Consoleをあらかじめ起動しておくとよい?)

プッシュ技術

評価無し。まだまだあんなもの使う気になれないので、双方とも評価無し。

ツールバー

N4.0の勝ち。通常画像読み込みをオフにしておいて、オンにしたいページだけ読み込める[画像の表示]ボタンがあるという点だけでN4.0の勝ち。私は[戻る]と[再描画]の次によく使うボタンです。どうせなら、画像を自動的に読み込む/読み込まないの切り替えボタンがツールバーにあるといいのですが。

...と書いていたら、IE用の画像読み込みボタン追加ツールを作成してくださった方が居られました。「ToggIE Image Ex」という名前のソフトです。感謝!! (2000.4.19追記)

ステータスバー

両者共負け。URLを表示する部分が狭すぎ!!

ブックマーク

N4.0の勝ち。引き分け。ブックマーク中のURLを階層管理できる点は同じ。N4.0は各URLの順番制御ができますが、IE4.0は常に自動ソートされてしまいます。(嘘、IE4.0でもDrag&Dropで順番制御が可能とのご指摘をいただきました。)

履歴機能

N4.0が好き。N4.0の[Communicator]→[履歴]が一覧でしか表示されないのに対し、IE4.0の[表示]→[エクスプローラバー]→[履歴]はウィンドウが左右に分割し、左ペインに履歴が階層的に表示されます。見た目はIE4.0の方がよさそうなのですが、最初にアクセスした時刻順、最後にアクセスした時刻順、URLのABC順と、自分のすきな順序で見ることができるのと、一覧性が良い点でN4.0の方が扱い易いです。

印刷

IE4.0の勝ち。印刷プレビューモードがあるという点はN4.0の勝ち。すべてのフレームを一度に印刷可能、リンク先のページまで一度に印刷可能、ヘッダ・フッタを柔軟に指定できるという点でIE4.0の勝ち。

ヘルプ

IE4.0の勝ち。IE4.0のヘルプもそう大したものではないけれども、N4.0のヘルプは最悪。最初に開くだけで1分ちかくもかかった。

オンライン・オフライン

IE4.0の勝ち。N4.0のオンライン・オフラインの切り替えは面倒だ。(1998.5.24)

結論・・・

その他、私自身が使いこなしていない機能が多くあるので、詳しい方からは怒られるかもしれないのですが、以上のような状況です。

結論としては・・・・引き分け。個人の好みとしてはN4.0ですが、最新機能のいう点ではIE4.0に軍配があがります。でも、結局どちらを使っても大差無いんじゃないかな。ホームページ作成者は、好み、機能に関わらず両方を用意すべき・・・・・といったところでしょうか。

つけたし・・・

この記事を書いた時点では上記のような状況でしたが、現在では完全に Internet Explorer の勝ちですね。理由は、シェアも IE が勝っているし、スタイルシートやダイナミックHTMLが広まってきて、Netscape のバグも多すぎて、Netscape ではちゃんと表示できないページが増えてきました。閲覧するなら IE がおススメ。でもやはり、Webサイトを作るには IE と Netscape 両方でチェックしましょうね。(2000.1.21追記)


Copyright (C) 1996-2001 杜甫々
最終更新:2001年1月21日
http://www.tohoho-web.com/wwwxx021.htm