とほほのカープ入門

目次

球団名称

カープの本拠地である広島の広島城が「鯉城」と呼ばれていること、広島の太田川が鯉の名産地であること、鯉が出世魚であり滝登り・躍進のイメージがあることから、鯉(カープ)の名前が採用されました。球団設立前は「広島カープス」と呼ばれていたこともありますが、カープは単複同形で s がつかないことから1950年の球団設立の際には「広島カープ」と名づけられました。

1968年からは、東洋工業(現:マツダ)社長の松田恒次が筆頭株主、兼、オーナーとなり、資金も援助することになりました。援助するにあたり、当時の税務当局から球団名に社名を入れる必要があると指摘されたため「広島東洋カープ」に名称変更しました。

通称は「広島」や「カープ」や「」など。赤いユニフォーム、赤いヘルメットから「赤ヘル」とも呼ばれます。

経営

特定の経営母体会社を持たないという意味で「市民球団」と呼ばれています。1956年に発足した「株式会社広島東洋カープ」が経営を行っていますが、2005年時点で松田家が42.7%(松田元 20.4%、松田弘 12.2%、松田勢津子 10.1%)、マツダが34.2%の株を有しています。ただし、マツダは経営陣の派遣は行うものの、資金提供などの積極的関与は行っていないようです。

本拠地・球場

本拠地はもちろん広島です。球場は、1950~1957年は広島市西区観音新町の「広島総合球場」、1957年7月~2009年3月31日までは広島市中区基町の「広島市民球場(初代)」、2009年4月1日からは広島市南区の新球場に移転しました。新球場も正式名称は「広島市民球場」ですが、マツダが命名権を取得しており「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島」通称「ズムスタ」と呼ばれています。

今年の成績

歴代順位

歴代優勝

ユニフォーム

歴代背番号

永久欠番

カープの永久欠番は下記の3つです。

永久預かり(準永久欠番)として下記がありました。番号を継ぐに相応しい選手が出てくるまで欠番とする制度です。

歴代監督

歴代エース(先発系最多勝)

長谷川良平(1950,1951,1952,1953,1954,1955,1956,1957,1958年) / 弘瀬昌彦(1958年) / 備前喜夫(1959年) / 大石清(1960,1961,1962,1964年) / 池田英俊(1963年) / 竜憲一(1965,1966年) / 池田英俊(1966年) / 大石弥太郎(1967年) / 安仁屋宗八(1968年) / 外木場義郎(1969,1970,1972,1975年) / 白石靜生(1969,1970年) / 大石弥太郎(1971,1972年) / 佐伯和司(1973年) / 金城基泰(1974年) / 池谷公二郎(1976年) / 高橋里志(1977年) / 松原明夫(1978年) / 北別府学(1979,1981,1982,1985,1986,1992年) / 福士敬章(1980年) / 川口和久(1983,1988,1989,1993年) / 山根和夫(1984年) / 大野豊(1987年) / 佐々岡真司(1990,1991,1999年) / 紀藤真琴(1994,1996年) / チェコ(1995年) / 澤崎俊和(1997年) / ミンチー(1998,2000年) / 黒田博樹(2001,2003,2005,2006,2007年) / 長谷川昌幸(2002年) / ベイル(2004年) / ルイス(2008,2009年) / 前田健太(2010,2012,2013,2014,2015年) / ブライアン・バリントン(2011年) / 野村祐輔(2016年) / 薮田和樹(2017年) / 大瀬良大地(2018,2019年) / クリス・ジョンソン(2019年) / 森下暢仁(2020,2022年) / 九里亜蓮(2021年) / 床田寛樹(2022年)

歴代最多勝投手

歴代最優秀防御率

歴代ノーヒット・ノーラン

歴代首位打者

歴代本塁打王

歴代盗塁王

殿堂入り

他球団への移籍選手

他球団からの移籍選手

レジェンド選手

カープのレジェンド選手たちです。カッコ内はカープの在籍期間。

石本秀一(いしもとしゅういち)(1950-1953年)
カープ初代監督。広島商業監督から、阪神、金鯱、大洋、西鉄、太陽の監督を歴任し、カープの設立と共にカープの初代監督に就任。1972年に殿堂入り。
白石勝巳(しらいしかつみ)(現役:1950-1956年、監督:1953-1960,1963-1965年)
1936-1949年に巨人で活躍。広島の広陵中学出身で1950年カープ設立時にカープに移籍。設立当時はカープ唯一の有名選手。1953年から監督を兼任。1956年現役引退後も、1957年-1960年、1963-1965年と、通算11年間カープの監督として采配を振るう。
長谷川良平(はせがわりょうへい)(現役:1950-1963年、監督:1965-1967年)
1950年に設立したばかりのカープに入団。身長167cmの「小さな大投手」と呼ばれ、入団1年目にして15勝をあげて以降、8年連続2桁勝利。1955年には30で最多勝利投手に。1965-1967年監督に就任。
古葉竹識(こばたけし)(現役:1958-1969年、監督:1975-1985年)
通算1369安打。盗塁王(2回)。1975年にユニホームを赤色に変えたジョー・ルーツ監督がわずか15試合で米国に戻ってしまったため、跡を継いでカープ監督に就任。初優勝を勝ち取る。11年間の監督期間中4度のリーグ優勝、3度の日本一に輝く。
外木場義郎(そとこばよしろう)(1965-1979年)
最優秀防御率(1968年)。1975年には最多勝利(20勝)をあげてカープ初優勝に貢献。3度のノーヒットノーラン(内1度は完全試合)を達成したのは沢村栄治と外木場のみ。
衣笠祥雄(きぬがささちお)(1965-1987年)
鉄人衣笠。1970年から17年間2215試合連続出場。1996年にMLBのリプケンに抜かれるまでは世界記録だった。山本浩二と共にカープの黄金期を築き、山本・衣笠のYK砲と呼ばれた。背番号3は永久欠番。1999年殿堂入り。
安仁屋宗八(あにやそうはち)(1964-1974年、1980-1981年)
当時まだ米占領下の沖縄から初のプロ入り。先発・リリーフとして活躍。1975-1979年は阪神に移籍するが1980年カープに復帰。引退後はカープを愛する解説者として活躍。2022年のOBによるレジェンドゲームでも最年長77歳ながら速球を披露。
山本浩二(やまもとこうじ)(1969-1986年)
ミスター赤ヘル。1975年首位打者。1978~1983年に4度の本塁打王、3度の打点王。背番号8は永久欠番。1989~1993年、2001~2005年の2度監督に就任。1991年優勝監督。2008年殿堂入り。
池谷公二郎(いけがやこうじろう)(1974-1985年)
1976年最多勝利、1976-1977年奪三振王。カープ第一黄金期に貢献。右腕を腰の後ろまで回す投球フォームが独特で「シーソー投法」「ぎっこんばったん投法」とも呼ばれた。現在は解説者として活躍。
高橋慶彦(たかはしよしひこ)(1975-1989年)
盗塁王(3回)、最多安打(1回)。1979年の33試合連続安打は未だに日本記録。練習の虫と呼ばれるほど練習に打ち込んだが「夜の帝王」や「夜も盗塁王」と呼ばれるほどの夜遊び、女遊び好き。1990年にロッテ、1991年に阪神に移籍。
北別府学(きたべっぷまなぶ)(1976-1994年)
精密機械とも呼ばれる制球で最多勝(2回)、最優秀防御率(1回)、最高勝率(3回)、沢村賞(2回)。カープの第1期黄金時代を支える投手として活躍。背番号20は2003年に永川が継ぐまで準永久欠番。
大野豊(おおのゆたか)(1977-1998年)
1年目は防御率135.0という成績ながら先発・中継ぎ・抑えを変わりながら43歳まで22年間活躍。5回の優勝、3回の日本一に貢献。最優秀防御率(2回)、最優秀救援投手(1回)。通算148勝138セーブ。
江夏豊(えなつゆたか)(1978-1980年)
阪神・南海・広島・日ハム・西武を転々とした投手。カープ在籍中1979-1980年の2年連続日本一に抑え投手として貢献。1980年日本シリーズ第7戦では9回裏に無死満塁のピンチを招いた後三者三振に抑え「江夏の21球」として語られている。祖父は霧島酒造の創業者。
達川光男(たつかわみつお)(現役:1978-1992年、監督:1999-2000年)
「グラウンドの詐欺師」の異名をとる名(?)捕手。強い広島弁で打者に「今日飲みにいくん?」と囁く、当たっていないのに死球を主張、試合中にコンタクトレンズを落として大捜索など2試合に1試合は珍プレーが続出したとして。20世紀の珍プレー王に輝く。
津田恒実(つだつねみ)(1982-1991年)
プロ1年目に27試合に先発11勝をマーク。後半は抑えに転向し「炎のストッパー」の異名を。1991年に脳腫瘍が見つかり闘病の末2年後32歳で死去。背番号14は大瀬良が継承。訃報が伝えられた1991年は選手を奮い立たせ5年ぶりの優勝。未だに思い出すとウルっとします。
小早川毅彦(こばやかわたけひこ)(1984-1996年)
赤ヘルの若大将。広島出身。東京六大学野球で三冠王を獲得後ドラフト2位でカープに入団。プロ1年目で最多勝利打点王となり新人賞を獲得。山本浩二引退後の4番を引き継ぐ。通算1093安打。
正田耕三(しょうだこうぞう)(1985-1998年)
古葉監督の勧めでスイッチヒッターに転向。1987年.333、1988年.340で二度の首位打者を獲得。1989年には4盗塁差で2位の状態から1試合6盗塁を決めて盗塁王を獲得。通算1546安打、44本塁打、通算打率.287。
緒方孝市(おがたこういち)(1987-2009年)
攻走守を兼ね備えた外野手として1995年から5年連続ゴールデングラブ賞、3回連続盗塁王。背番号9番は2014年に丸が継ぐまで準永久欠番。2015-2019年は監督を就任し、2016年25年ぶりの優勝後、2017年、2018年と三連覇を達成。
ランス(リック・ランセロッティ)(1987-1988年)
1987年本塁打王(39本)。121試合470打席88安打。規定打席到達者の中で最低打率(.218)、最多三振(114個)ながら39本の本塁打をマーク。安打の約45%が本塁打というかっ飛ばし野郎としてファンを沸かせた。
江藤智(えとうあきら)(1989-1999年)
1993年、1995年に本塁打王、打点王(1回)。長打力を活かし9年間約30本近くの本塁打を量産。2000年にFAで巨人に移籍。2006年西武に移籍。通算1559安打、364本塁打。
野村謙二郎(のむらけんじろう)(1989-2005年)
最多安打(3回)、最多得点(2回)、盗塁王(3回)、ベストナイン(3回)、ゴールデングラブ賞などを受賞。1995年には打率.315、本塁打32本、30盗塁のトリプルスリーを達成。通算2020安打。2010-1024年は監督を就任し、16年ぶりのAクラスに浮上。
前田智徳(まえだとものり)(1990-2013年)
孤高の天才。アキレス腱断裂などの怪我に苦しみながらも名打者として活躍。イチローや落合も天才と賞するバッター。背番号1は2019年に鈴木誠也が継ぐまで準永久欠番。
金本知憲(かねもとともあき)(1992-2002年)
「アニキ」「鉄人」。連続試合フルイニング出場の世界記録保持者(1492試合)。手首を骨折したまま出場しヒットを打つなど超人的な強さを見せる。2003年阪神にFA移籍。2016-2018年は阪神監督に就任。
佐々岡真司(ささおかしんじ)(現役:1990-2007年、監督:2020-2022年)
プロ2年目の1991年に最多勝利&最優秀防御率をあげ、5年ぶりの優勝に貢献。ノーヒット・ノーラン(1999年)。通算138勝106セーブ。2020年から3年間監督を就任。
黒田博樹(くろだひろき)(1997-2007年・2015-2016年)
男気の黒田。2008年に米ドジャース、2012年にヤンキースに移籍。2015年米国での20億円を超えるオファーを断り、年俸4億円でカープに復帰。2016年カープ25年ぶりの優勝に貢献。日米通算203勝。背番号15は永久欠番。
新井貴浩(あらいたかひろ)(現役:1999-2007年,2015-2018年、監督:2023年-)
新井さん。2005年に43本の本塁打王。2008年に金本を追って阪神に移籍。2015年カープに戻り、2016-2018年の3連覇に貢献。2023年から監督に就任。いじられキャラ・愛されキャラ。背番号25は準永久欠番だが監督本人が使用中。
栗原健太(くりはらけんた)(2000-2015年)
江藤2世と呼ばれ入団。2006年頃から出場機会を増やし、2008年には新井の阪神移籍後4番を担い打率.332をマーク。通算1082安打153本塁打。2015年に自由契約となり楽天に入団テストを受けて移籍。
石原慶幸(いしはらよしゆき)(2002-2020年)
落とした球を見失うも砂を掴んで進塁を阻んだ「一握りの砂事件」をはじめ「アウトになったフリして歩いて進塁事件」「走者一掃空振スクイズ事件」「押し出しサヨナラデッドボール事件」など珍事件が多く本人は真面目ながらも「インチキ王」の異名を持つ。
前田健太(まえだけんた)(2007-2015年)
マエケン。最多勝(3回)、最優秀防御率(2回)。2010年には三冠王(最多勝、最優秀防御率、最多奪三振)を達成。沢村賞(2回)。2016年にドジャース、2020年にミネソタ・ツインズ、2024年にデトロイト・タイガースに移籍。背番号18は2020年に森下が継ぐまで準永久欠番。
ブラッド・エルドレッド(2012-2018年)
相性「エル」。2014年本塁打王(37本)。2016年の25年ぶり優勝に貢献。カープ在籍7年は外人選手の中で最長。ママチャリで移動する姿が何度も目撃されている。2018年に退団後もカープのスカウターとして活動。
鈴木誠也(すずきせいや)(2013-2021年)
2016年2試合連続サヨナラ本塁打から25年ぶり優勝の起爆剤に。この時尾形監督が誠也を賞した「神ってる」は流行語大賞に。ヒーローインタビューでの「最高でーす!」も有名(最初は巨人の阿部慎之助?)。2016年から6年連続3割越え。2022年シカゴ・カブスに移籍。
クリス・ジョンソン(2015-2020年)
2015年に入団。初登板で1安打無四球完投勝利をはじめとして28試合に先発登板し防御率.185で最優秀防御率を獲得。2016年には外人選手で2人目となる沢村賞を受賞するなどカープ3連覇に貢献。

現役選手

現役の選手達です。括弧内の数字は現時点(2024/07/07)の出場試合数。

先発投手

中継ぎ・抑え投手

捕手

内野手

外野手

歴代キャッチフレーズ

太字は優勝した年です。2016~2018年の3連覇の翌年「ドッテン」が発表された時は転げ落ちるイメージがあり「ドッテンしちゃダメじゃん!」と叫んでしまいました。翌年の「たった今...」は訳の分からない回文。25年の低迷期 → 4位 → 1位 → 1位 → 4位 → 25年の低迷期... のような回順位を想像してしまい「ダメじゃん!」と叫んでしまいました。

マスコットキャラクター

カープファンの有名人

カープ応援歌

カープ関連用語