とほほのRHEL 9入門

目次

RHEL 9とは

インストール

下記の環境でインストールを試みました。

ホストOS:Windows 11 Home 22H2 (16GB Memory/Core i5-10400)
ゲストOS:Rocky Linux 9.1 (4GB Memory/4CPU)
ハイパーバイザ:VirtualBox 6.1.40

しかし「end Kernel panic - not syncing: Attempted to kill init! exit code=0x00007f00」エラー。エラーの冒頭部が見えなかったので VirtualBox のレコーディングで流れるログをキャプチャしてみると「CPU does not support x86-64-v2」エラーが出てました。下記で紹介されていたスクリプトで調べたところ、私の Core i5-10400 では popcnt 命令がサポートされていないみたい(泣)。

ちなみに娘のノートPCは x86-64-v4 対応でした...。今度貸してとお願いしてみよう...。

RHEL8 から RHEL9 の主な変更点

リリースノート

変更点の詳細は下記を参照してください。

ベースOS

ベースOS が Fedora 28 から Fedora 34 になりました。

ソフトウェアバージョン

下記のモジュールなどがアップデートされています。

OpenSSL    1.1.1k → 3.0.x
OpenSSH    8.0p1 → 8.7p1
Node.js    10 → 16
Perl       5.26 → 5.32
PHP        7.2 → 8.0
Pythoon    3.8 → 3.9
Ruby       2.5.9 → 3.0
Git        2.31 → 2.39
Subversion 1.10 → 1.14
Apache     2.4.37 → 2.4.51~2.4.57~
Nginx      1.14 → 1.20
Varnish    6.0 → 6.6
Squid      4.15 → 5.2~5.5~
MariaDB    10.3 → 10.5
MySQL      8.0 → 8.0
PostgreSQL 10 → 13
Redis      5.3 → 6.2
GCC        8.5 → 11.2~11.4~
glibc      2.28 → 2.34
binutils   2.30 → 2.35.2
OpenJDK    1.8.0/11/17 → 11.0
Maven      3.5.4 → 3.6
Ant        1.10 → 1.10
GNOME      3.28 → 40

パスワードによるrootログインの禁止

SSH でパスワードによる root ログインが許可されなくなりました。/etc/ssh/ssh_config の下記パラメータで制御されます。

PermitRootLogin prohibit-password

SHA-1の廃止

SHA-1 がデフォルトでは使用不可となりました。どうしても利用したい場合は下記を実行後リブートします。

# update-crypto-policies --set DEFAULT:SHA1

SELinuxの無効化方法変更

/etc/selinux/config による SELinux の無効化が廃止されました。どうしても無効化したい場合は下記を実行してリブートします。

# grubby --update-kernel ALL --args selinux=0

network-scriptsの廃止

/etc/sysconfig/network-scripts によるネットワーク設定が廃止されました。代わりに NetworkManager を使用します。

# dnf -y install NetworkManager
# systemctl enable --now NetworkManager
# nmcli または nmtui

iptables-nft と ipset が非推奨に

iptables-nftipset が非推奨となりました。代わりに nftables パッケージの nft コマンドを使用します。

# dnf -y install nftables
# nft -i